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やまのおかげ屋ブログ

肉磨き担当!鳥取和牛専門店やまのおかげ屋の「肉おじさん」が日本海新聞に取り上げられました!

更新日:2023年8月7日



2023年6月28日日本海新聞「とりどり」コーナー掲載
2023年6月28日 日本海新聞「とりどり」コーナー掲載


地元で購読率No.1の日本海新聞さんに、製造卸部門の肉場長「肉おじさん」こと門脇則正を取り上げていただきました。


目次




1. 鳥取和牛を扱う製造卸売部門の仕事とは


やまのおかげ屋肉場長鳥取和牛をカット
やまのおかげ屋 肉場長 鳥取和牛をさばいている様子

弊社が事業を開始した2014年、はじめは通りに面した肉屋がスタートでした。2019年に今の場所に移転してからは、その場で肉を販売しない、いわゆる工場の形をとっています。


製造卸売部門は、飲食店など事業者様に鳥取和牛を卸すための営業と製造をおこなっています。衛生設備のととのった工場内では


①飲食店様や学校給食向けの食肉カット

②通販のお客様向けの食肉カットの主に2つをおこなっています。


飲食店様向けの商品は、10~20㎏ほどの大きな塊肉から、小規模な店舗様向けの小さめのポーションカットがあります。大きな塊肉は、焼肉店やスライサーを持っている肉屋さん向けが多くを占めます。ポーションカットは、和食店や洋食店など、お客様1食1名分ずつパックするような細かなカットもあります。


学校給食は、地元の倉吉市や北栄町、湯梨浜町に納めます。鳥取和牛を中心とした肉のカットのサイズ感、異物混入の無さ、温度帯の変化などを細心の注意を払いながらおこないます。

通販のお客様向けの商品は、200以上ある商品の中から、しゃぶしゃぶ、ステーキ、焼肉などのカットの違いと、細かなグラムを計測しながら商品づくりをしていきます。


これらすべての作業の中心を担っているのが、肉場長の門脇です。製造内はなかなか人目に触れることが少なく、普段は日の当たらない業務でもあります。今回の取材では、そんな縁の下の力持ちに光を当てていただきました。



2. 肉場長 肉おじさん「門脇則正」の一日


やまのおかげ屋鳥取和牛肉おじさんこの道30年
この道30年腕には自信があります

弊社に来て6年目の門脇は、朝がめっぽう強く、また一番が好きなため誰よりも早く出社します。製造内は衛生管理が重要です。出社して着替えると、まずは丁寧に白衣のほこりなどを取るためのコロコロを念入りにして工場内に入ります。

スライサーなど機械の整備、包丁の管理など、道具をとても丁寧に取り扱うのも門脇の特長です。

組まれたスケジュール通りに作業を進めていきます。


肉おじさんのとある一日。


9:00 朝礼

9:15 焼肉店様向けのポーションカット

10:00 通販向け商品の準備(スライサー使用)

    (すき焼きのギフト、切り落とし製造)

12:00 休憩

13:00 通販向けステーキ、焼肉のカット

    (サーロインステーキ、焼肉用ギフト)

    ホルモンカット

    (ツラミ、小腸など)

17:00 片付け開始

18:00 掃除、翌日の準備完了

常にこの中心に居るのが門脇です。スライサーでのしゃぶしゃぶ、すき焼きのスライスは、0.1㎜単位で舌に乗せた時の食味が変わります。大事なのは、自分たちがどうカットしたいかではなく、「お客様が食べた時にどう感じるだろうか?」を徹底して考えることです。


「自分は焼肉カットは苦手で、ここに来てから覚えました」と、実はすこし苦手な部分も。それは、前職で25年間、200㎏の大きな枝肉から骨を外していき、最終的に10~20㎏のブロック肉に切り分けてパックしていく作業を中心にやってきたためです。と畜場に併設された食肉センターでは、一般のお客様に提供する焼肉やすき焼きなどのカットというより、肉屋や飲食店に卸すための大きなブロック肉をさばくのが専門でした。



3. 飲食店様向けの商品づくり、カットの難しさ


鳥取和牛の最高級部位ヒレをカット
鳥取和牛の最高級部位ヒレをカット

今なお、門脇の腕が試される仕事は、実はたくさんあります。その1つが、飲食店様向けの鳥取和牛の商品づくりです。


弊社では、飲食店様が使いやすいよう、またロスをあまり出さなくて良いように、『100%歩留まり』のカットをしています。これは、飲食店で真空パックを開けてから、脂やスジを外す作業をしなくて良いように、あらかじめそれらを取り除いているカットです。


飲食店様には、柵にした状態で届くので、そのままステーキや焼肉のカットができます。

フレンチやイタリアンのお店では、コース料理のメインだけを注文される場合があります。


あるフレンチのお店からは「鳥取和牛のランプを80gのステーキカットで20枚」、宿泊施設からは「鳥取和牛のヒレを160gカットで50枚」、イタリアンのお店からは「ローストビーフ用のカットで、ウチモモを使って、1個350gを30個」などという形でオーダーが入ってきます。ひとつひとつのオーダーに対し、かなり細やかに、小回りの利く対応をさせていただいています。


難易度の高いオーダーでは、「シンシンを筋目に沿って上下に分けて、その筋は1枚もので外して(途中で切れてはいけない)、シンシンの大きいほうのブロックを2等分にして欲しい」という焼肉店さんからのかなりマニアックなオーダーもあります。


複雑な注文が入ってくると、がぜんやる気になるのが門脇です。この会社では「自分しかできない」といった注文のときや、「自分よりも上手にカットできる人間はいない」と思ったときの、これまでの経験と自信が門脇をさらに鼓舞し、お客様の注文に応えます。

しかし、ただのエゴイストでもナルシストでもなく、人にやさしく、情熱的な性格で、頼られると嬉しい!という感情が強く現れているだけなのです。


4. 肉おじさん「門脇則正」の目標


「肉のカットに自信あり」の顔をするやまのおかげ屋肉場長
肉のカットに自信あり!

今回の取材で、門脇は「生産者の事や焼肉屋の事は取り上げられる事が多いと思いますが、と畜をする方、そして私のような職人がいて美味しい肉が届けられることを少しでも多くの方に知ってもらえたことは嬉しかったです。」と話していました。


これからの目標は、「この会社で仕事がしたい!と思われるような会社にしていきたいと思います。そして、私が仕事をする中で、関わるすべての方が幸せになれるようにしたいです。これからも機械化は進んでいきますが、我々の仕事は機械化ができない難しい技術も多いと思います。それを少しでも多くの人に伝えていけたらと思っています。」とのこと。


定年が70歳の弊社で、門脇は上から3番目です。立ち仕事ということもあって、身体はあちこち痛むようですが、あと13年。肉に対する探求心や、仕事に対する情熱はますます高まっているようです。





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