2017年の和牛オリンピックにも出場歴のある鳥取和牛の指定農家、山下畜産さんを訪問しました。
弊社が創業以来、お付き合いのある大事な農家さんです。
山下畜産さんと鳥取和牛
取材にお伺いしたのは鳥取県北栄町にある山下畜産さん。
弊社が信頼して仕入れさせていただいている鳥取和牛の指定農家さんです。
ご兄弟で農場を経営されています。
山下畜産さんはお祖父さまの代から牛飼いでした。お祖父さまの代はホルスタイン牛、お父さまの代では交雑牛、そしてお兄さまの剛さん、弟さまの晃さんご兄弟の代で鳥取和牛の繁殖と肥育をはじめました。
剛さんが鳥取和牛の肥育をはじめたのは2014年。その数年後に弟の晃さんは鳥取和牛の繁殖をはじめました。血統としては和牛オリンピック初代チャンピオンの「気高」、そして神戸牛の血統で有名な「但馬」の交雑が8割を占めています。
鳥取県代表牛として2017年に宮崎で行われた和牛オリンピックに出場
鳥取県が肉質日本一を受賞した、2017年に宮崎県で開催された第11回和牛オリンピックに、「肉牛の部」の鳥取県の代表として出場しました。また、近年では鳥取県畜産共進会の「肉畜の部」では優等賞5席を受賞。名実ともに裏付けされた優秀な鳥取和牛の生産者さんです。
和牛の繁殖・肥育農家としては歴史が浅いですが、周りの先輩農家さんたちのご指導や協力があって現在の実績につながっています。
牛たちの小さな変化を見落とさないよう、365日早朝から夜遅くまで体調管理を徹底しています。牛たちが下痢など体調不良になった際は、ヤクルトやバナナを与えてみたり、何が最善なのか目の前の牛たちと日々真剣に向き合っています。
出荷して枝肉になった状態でも、きちんと良し悪しを自分の目で確認して、良かった牛を産んだ繁殖牛を記録しています。仕上がりの良い牛をできる限り生産するという改良にも余念がありません。
消費者の嗜好の変化に合わせた鳥取和牛を目指して
鳥取和牛をはじめ、黒毛和牛の特徴といえば霜降り。しかしながら、世間ではその嗜好に変化が。霜降りが多い肉を好む傾向から、肉質や味わいを重視する傾向へと移行しつつあるのが現状です。
そういった時流を踏まえ、2022年に鹿児島県で行われた第12回和牛オリンピックでも新たに「脂質」を評価する区が設けられました。全国の和牛農家さんにとって、今後の肉質改良、生産者努力の課題となっています。
和牛の特徴である霜降りの数値が、例えばBMS11、BMS12という最高等級であったとしても、あっさりしていて食べやすい。時代の流れに合った脂質作りを目指しています。
和牛の特徴である霜降りと赤身の旨味のバランスがちょうど良いお肉。そういったお肉が現代の嗜好の変化に呼応する仕上がりなのではないかと山下さんは言います。
地元との繋がりを大切にする山下畜産
この道30年の当店の肉おじさんは、実は山下さんご一家とは柔道部として繋がりがあり、山下さんのお父さま、ご兄弟さまとも長くご縁がある関係です。
そんな山下さんをよく知る肉おじさんは、 「山下畜産と聞けば、地元では知らない人がいないほど有名です。積極的に子供たちの柔道教育や活動に参加したり、地域貢献はもちろん、地元の人たちとのつながりを大事にされている畜産農家さんです。」と言います。
地元に愛される鳥取和牛生産者さんの山下畜産さん。そして消費者の嗜好の変化に柔軟に適応しようとする山下さんから引き継いだお肉のバトン。もっと多くの人に知ってもらえるよう、そのバトンをお客さまへと繋げる努力は弊社の使命であると感じています。
山下さん、お忙しい中ありがとうございました。
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